無人の漂着船。船倉の「合わせ鏡」を覗いてはいけない

海岸に打ち上げられた、持ち主不明の古い木造船。

もしそんな漂着船を見つけても、興味本位で中を覗いてはいけません。

都市伝説によれば、船内には遺体も荷物もなく、ただ「二枚の大きな鏡」だけが向かい合わせに置かれていることがあるそうです。

無限に続く鏡の反射。

その奥深くを覗き込むと、本来そこにはいないはずの「何か」が、ゆっくりとこちらへ歩いてくるのが見えるといいます。それは海で亡くなった者たちの行列です。

彼らと目が合ってしまったら最後。

鏡の中から濡れた手が伸びてきて、こちらの世界へ這い出してくるか、あるいはあなた自身を鏡の中(海底の異界)へと引きずり込むでしょう。

漂着船はただのゴミではありません。彼岸と此岸を繋ぐ、開けてはいけない「通り道」なのです。