評価されない飲食店

神楽坂の入り組んだ路地裏に、ひっそりと暖簾を掲げる「食事処わすれ水」。

グルメサイトで検索しても口コミ一つ出てこない。それどころか、Googleマップで検索すると「閉業」と表示される。しかし、その店は確かに今夜も営業している。

店主の「六角」は、客の顔も注文も一切覚えない。この店には「ここで食事をすると、必ず何か一つ、大切な記憶を失う」という奇妙なルールがある。辛い過去、忘れたい思い出…。常連客は皆、何かを失うためにこの店に通う「記憶喪失者」たちなのだ。

もしあなたが道に迷い、偶然この店を見つけてしまったら、決して入ってはいけない。
何を失うことになるか、誰にも分からないのだから。