宅配ボックスの不在票

ある日ポストに投函されていた、見慣れない宅配業者の不在票。社名は「空(くう)運」。その漆黒の紙片に記載されたQRコードを読み込むと、配送状況はすでに「配達完了」。

不審に思い電話をかけると、流れてくるのは「ソノニモツハ、アナタノ ナカ ニ ハコビマス」という不気味な合成音声だけ。

翌日、恐る恐る宅配ボックスを開けると、そこには確かに自分の名前が書かれた段ボール箱が。しかし、中身は空っぽ。一体、何が「配達完了」したというのか。
あの「空運」が運んできたものとは何だったのか。そして、自分の「ナカ」に運ばれたものとは…。

荷物が空だったのではなく、もしかしたら「自分自身」が荷物だったのかもしれない。